肩関節や腕の痛み（40肩50肩）

どんな場所の痛みやしびれ、不具合も、単一の原因で起きることはありません。特に腕や肩関節は、日常生活や仕事で最も酷使される部位であり、その原因は「姿勢」と「使い方のクセ」が複雑に絡み合っています。

当院が考える肩の不具合の大きな原因は、以下の連鎖にあります。

1. 【姿勢】

猫背や巻き肩が、肩甲骨や肩関節の動きをロックしてしまう。

2. 【使い方】

ロックされた肩関節を無視し、無理に腕を動かそうとする。

特に注意したいのが、「肩をすくめてしまう」という無意識の動きです。

正しい姿勢で腕を上げる際、肩甲骨はスムーズに動く必要があります。しかし、猫背や巻き肩で姿勢が悪くなると、この肩甲骨の動きが制限されます。

そうすると、私たちは無意識のうちに首の付け根の筋肉を過剰に使って、肩全体をすくめながら腕を上げようとしてしまいます。

この「すくみ動作」こそが、首や肩の小さな筋肉に常に力が入っている状態を作り出し、マッサージをしてもすぐ戻る頑固な肩凝りの原因となります。

この間違った使い方と、肩関節への無理な負担が続くことで、以下のような様々な症状を引き起こします。

• 四十肩・五十肩（肩関節周囲炎）

長年の負担が限界に達し、腕の動きが強く制限される状態。

• インピンジメント症候群　

肩関節の位置がずれてしまうことにより、本来滑らかな動きが腕を上げると引っかかる、上がらなくなる。
これはインナーマッスルや腱板の機能不全、肩甲骨のロックによる可動域の制限で起きます。

• 胸郭出口症候群

首から肩にかけての筋肉の緊張が、腕や手のしびれや痛みに繋がる神経の圧迫を引き起こす状態。

当院では、この「姿勢」と「使い方」の連鎖を断ち切る施術と運動指導を徹底しています。

まずは、施術によって過剰な緊張を解放し、制限された肩甲骨の動きを取り戻す準備をします。

そして、ピラティスを取り入れた動作指導やセルフケア指導によって、「肩をすくめずに、正しい肩甲骨と腕の連動で動かす」という、本来の正しい体の使い方を再教育します。

慢性的な肩凝りから、四十肩・五十肩、腕のしびれまで。あなたの症状の原因となっている「姿勢の歪み」と「使い方のクセ」を一緒に見つけ出し、根本からの改善を目指しましょう。